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『ハイテンション』 [映画(ホラー)]

「残虐すぎて正視できない」と騒がれ、そのあまりの血量の多さで日本公開が見送られたいたとゆ~凄すぎるホラー映画がついに上陸。しかも、この手の映画は珍しいフランス製。80年代にブームとなった、いわゆるスプラッター系を受け継いでいるという。思いっきり恐怖感を植えつけるキャッチコピーと今にも血の臭いが漂ってきそうなポスターデザインに恐れをなして、試写に出向くのも後回しにしていた。しかし、先に観た知人から「意外と抑制がきいてる」と聞いて、ついに勇気を出したのだった。

でもやはり先入観がありすぎて、本来は見れたかもしれない残虐場面に反射的に目を閉じてしまった私・・(最近ホラー立て続けなんだもん)。B級ホラーだと全然平気なんだけど、これは結構真剣ホラー。登場人物もバカ・アホ・ティーンではない。正確には、「恐い」というより「痛い」「見たくない」って感じ。

ストーリーは単純。
マリーとアレックス。親友同士の二人が、アレックスの実家(ヘンピすぎる)に行く。着いた日の晩、玄関ベルが鳴り、ドアを開けたアレックスの父親が突然男に斬りつけられる。男は逃げようとする父親の頭を階段の欄干に挟み、家具をぶつけて首をもぎ落とし殺害。次に母親を剃刀でメッタ切りにし、首と手も切断。弟も銃で撃ち殺されるが、アレックスだけはベッドに縛り付けられていた。隠れていて助かったマリーは彼女を助けようとするが、簡単にはほどけない。そのうち、殺人鬼はアレックスとマリーを荷台に積んで出発。途中立ち寄ったガソリンスタンドでも店員を斧で惨殺。助けを呼ぶためにトラックから降りていたマリーを置いたまま、アレックスを乗せたトラックは殺人鬼と共に行ってしまう。追うマリー。マリーは親友を助け出すことが出来るのか?そして殺人鬼を倒すことは出来るのか?

・・血の見せ方はやっぱり容赦ない。何というべきか、大雑把ではないのだ。チェーンソーで襲い掛かる派手な殺人シーン(まるで『悪魔のいけにえ』)以外にも、足に食い込んだガラスを抜き取ったり、剃刀で切りつけたり、想像したくないような痛い場面の連続。超恐いと言われた『0:34 レイジ34フン』は全然平気だったのに、今回は本能的に目を閉じてしまった・・・。 あと、この話、最後に驚愕の事実が待ち受けている・・・ということになっているが、その事実を想像させる要素が、かなり最初の方から表れている(つまり、分かる人には早いうちに真実が分かってしまう)。例えば、アレックスの家で殺人鬼がうろついている間、マリーは機転を利かせて冷静に助かる方法を考える場面、マリーがアレックスの裸を覗き見する場面などがヒントになる。しかし、この「驚愕の事実」は辻褄が合わないこと多い。これが許せるかどうか=この映画を楽しめるかどうか、でもある。

マリーを演じるのはセシル・ドゥ・フランス。アレックスにマイウェン。殺人鬼役はギャスパー・ノエ作品でお馴染みの個性派、フィリップ・ナオン。監督は弱冠25歳(製作当時)のアレクサンドル・アジャ。この一作でハリウッドからオファーが舞い込み、ウェス・クレイヴンの『サランドラ』のリメイクを任されたというので期待の新人。個人的には『ハイテンション』というタイトルはあまり好きじゃない。『マリーとアレックス』とかストーリー性を意識したタイトルの方がいいような気が・・・。

HAUTE TENSION
2003年フランス
監督:アレクサンドル・アジャ
出演:セシル・ドゥ・フランス、マイウェン、フィリップ・ナオン他

8月26日より公開


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