SSブログ

『オトシモノ』 [映画(ホラー)]

地下鉄をテーマにした映画が続く。でも、これはノスタルジーではなくてホラー。電車と落し物は切っても切れないキーワード。落とし物は悲しい。探してる人も悲しいし、探されてる落とし物も悲しい。この映画では、落とし物を拾った者たちが次々と行方不明になる。妹が犠牲になったことで落とし物の秘密を探り出す奈々を、今最も旬な若手女優、沢尻エリカが演じる。

落とし物の定期券を拾うと行方不明になるという”噂の事件”に、女子高生奈々の妹が巻き込まれる。一方、地下鉄の運転手、俊一は、勤務中に線路内に不自然な姿で横たわる女を見て急ブレーキをかける。しかし、次の瞬間、その女は消えていた。奈々のクラスメートの香苗は、彼氏にもらったブレスレット(電車内で拾ったもの)が外れずに困っていた。何かが起きている・・その思いが一致したとき、3人は落とし物の謎の解明に乗り出す。そこには、かつて行われたトンネル工事にまつわる忌まわしい過去が封印されていた・・。

怖さの度合いは、それほどではない。せいぜい、突然のリアクションに驚いたり、行方不明者の形相が現実離れして至りとかその程度。ラストで一斉に出てくる死体の山(これが追ってくる)はさすがに恐ろしいけれど、本来ならば親しくなるはずもなかった奈々と香苗の間に生まれた思いがけない友情も描かれており、女の子の青春ムービーとしてもうまく出来ている。ただ・・肝心の、黒衣の女が自殺した理由や、過去に起きた事故について描き方が足りない。最後の方、この辺りの説明を急ぎすぎていて結局分からないまま。もうちょっと上映時間が長くてもよかったかも・・(94分)。しかし、沢尻エリカって年のわりに物凄く落ち着いて見える。見かけによらず低い声のせいか?いや、それだけじゃない。勿論、少女の面影を残した若さに溢れているのだけど、時々30代くらいの表情も見せる不思議な女優で益々目が離せない。香苗役の若槻千夏も沢尻エリカとは対照的なキャラを演じ、個性を発揮している。

キーワード;
トンネル、自殺、定期券、ブレスレット、防犯カメラ

2006年日本
監督:古澤健
出演:沢尻エリカ、若槻千夏、小栗旬、杉本彩、浅田美代子他

9月、全国公開

(C)2006「オトシモノ」フィルムパートナーズ


nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。