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『キサラギ』 [映画(コメディ)]

『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞を受賞した古沢良太の脚本に、キャストは小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雄(ドランクドラゴン)、香川照之、ドラマや映画のヒットメイカー佐藤祐市監督というコラボレーションで生まれたワンシチュエーション・ミステリーコメディ(ジャンルくっ付けすぎ)。

「D級」グラビアアイドル、如月ミキが自殺して一年。彼女の一周忌に集まった5人の男性ファン・・家元、オダ・ユージ、スネーク、安男、イチゴ娘。如月ミキファンサイトの常連である彼らは全員初対面。誰もが「盛り上がれる」追悼会を期待していたはずだが、「彼女は自殺じゃない、殺されたんだ」と口走った者が。この発言で5人は大混乱。あれこれ推理をしては判明する意外な新事実。挙句の果てに、全員が一度は「お前が彼女を追い詰めた」と詰め寄られる事態に。果たして彼女の死の真相は??

『12人の恐れる男』的なワンシチュエーション映画は、見方を変えれば舞台劇と同じで、役者の演技力が要求されるが、その点、キャスティングされた5人はいずれも個性派・実力派揃い。それぞれのキャラクター設定もかなり細かく、コミック的でオーバー。一番ノーマルで純粋なファンである家元(小栗旬)、クールで謎めいた二枚目的(?)存在のオダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、無駄に騒ぐわりに自分の意見がない軽率男のスネーク(小出恵介)、間が悪くていつも話に入れない、ピエロな安男(塚地武雄)、そして不気味に謎めいたイチゴ男(香川照之)。

とにかく脚本とキャスティングの勝利。
全体的に無駄がない(ラスト近くで全員が人工の星空を眺めるシーンだけちょっとわざとらしいが)。
彼ら一人一人が何らかの形で如月ミキに関わっており、それが一体どう関わりがあるのか、そして真犯人が彼らの中にいるのか、いや、それ以前に如月ミキは他殺なのか?!という、謎が謎を呼ぶ展開になっていく。「喪服を着れば盛り上がれるんです!」など爆笑を呼ぶ台詞もいっぱいで、ミステリーと言えど終始笑わされっぱなし。
これはなかなかのエンタテインメントです。

キーワード;
喪服、火事、ファンレター、電話、マネージャー、ストーカー、詰め替えボトル、幼馴染、アロマキャンドル、父親、ママレモン、ヘアヌード写真集

2007年日本
監督:佐藤祐市
出演:小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雄(ドランクドラゴン)、香川照之他

初夏、渋谷シネクイントにて公開

(C) 2007「キサラギ」フィルムパートナーズ


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